渋谷の奥に広がる奥渋エリアを歩き、松濤美術館を訪れました。
館内では、公募展や建築家・白井晟一に関する展示も開催されていて、図面や空間デザインから建物へのこだわりを感じることができます。
松濤美術館の館内の雰囲気や目黒川の桜の様子などを紹介します。
代々木公園駅から奥渋を歩く
代々木公園駅から奥渋エリアを歩き、松濤美術館を目指しました。カフェや個性的なお店が点在する通りを抜けると、徐々に人通りが落ち着き、静かな住宅街の雰囲気へと変わっていきます。
緑の多い道を進みながらゆっくり歩いていると、周囲の空気が一気に落ち着いた印象になり、散歩をしている人や地元の生活感が感じられるエリアに入っていきました。
やがて住宅街の中に、ひときわ存在感のある松濤美術館の建物が見えてきました。
松濤美術館の外観

真正面から松濤美術館を見ると、ピザ窯のように丸みを帯びた独特な形状で、周囲の住宅街の中でもひときわ目を引く存在でした。直線的な建物が多いエリアの中で、この曲線的な形は強いインパクトを放っていました。
美術館に入らず外観だけを撮影している人の姿も見られ、それだけ建物自体が印象的なスポットになっていました。
円形の吹き抜けと螺旋階段が美しい館内

建物の中心部に視線を向けると、丸い吹き抜けがあり、上から差し込む自然光が館内をやわらかく照らしていました。その下には小さな噴水があり、静かな水音も聞こえてきます。建物全体が落ち着いた雰囲気に包まれていて、ゆっくり過ごしたくなる空間でした。

階段は螺旋階段になっていて、こちらも円形のデザインになっているのが素敵に感じました。上から見下ろすと曲線がゆるやかに続いていて、場所によって見え方が変わるのも印象的です。
館内を移動しているだけでも建築そのものを楽しめる空間になっていて、展示を見る前につい階段や吹き抜けを眺めてしまいました。
階段付近で写真を撮っている方の姿も見られ、建物自体が見どころの一つになっているように感じました。
公募展と白井晟一研究所の図面展


この日(3/22)まで無料で、「松濤美術館公募展」と「顕雲 ― 白井晟一研究所の図面 ―」が開催されていました。
地下では松濤美術館公募展が行われていて、絵画が展示されていました。渋谷区在住の方などによる作品が並び、足を止めて作品を見ている方の姿も見られました。
2階の「顕雲 ― 白井晟一研究所の図面 ―」では、設計図面や資料などが展示されていて、松濤美術館の建築につながる白井晟一の考え方を知ることができます。
展示の感想
■松濤美術館公募展

応募は18歳〜88歳までだったそうですが、どの作品もとても完成度が高く、一般の方の作品とは思えないほどでした。作品ごとに描き方や雰囲気も大きく異なり、同じ公募展でもそれぞれの個性が感じられます。
実際に作品を見ていても作者の年齢はまったく分からず、幅広い年代の方が参加していることに驚きました。

個人的には、ご主人と僕の関係が伝わる猫の作品が印象に残りました。猫の表情や距離感だけでなく、テーブルの上にも猫が好きそうなものがたくさん描かれていて、細かい部分まで見ながら1枚の作品をじっくり楽しむことができました。
■顕雲 ― 白井晟一研究所の図面 ―

2階では、白井晟一の図面展が開催されていて、こちらはとても人が多かったです。建築系の大学生と思われる方や、建物に興味がありそうな方の姿も多く見られました。会場内では関係者の方が図面について説明している場面もあり、熱心に話を聞いている方も印象的でした。

展示を見ていると、この松濤美術館を設計したのも白井晟一で、酒蔵・銀行・病院など多くの建物を手がけている建築家だと分かりました。展示されていた図面からは、細かな線の一つ一つにも建物への強いこだわりが感じられました。
建物そのものを作品のように考えていたことが伝わってくる展示でした。
目黒川の桜の様子


そのまま歩いて目黒川へ行きました。川沿いには少しずつ桜が咲き始めている木もあり、春らしい景色を見ることができます。まだ満開ではありませんでしたが、場所によっては淡いピンク色が広がっていて、写真を撮っている方の姿も見られました。


3月28日(土)・29日(日)のさくらまつりには、さらに桜が咲き進んでいそうな雰囲気です。川沿いをゆっくり歩いている方も多く、散歩しながら花見を楽しめる落ち着いた空気が流れていました。
周辺には抹茶やいちご、たこ焼きなどの出店も少し出ていて、桜だけでなく食べ歩きも楽しめそうでした。
ちょこっと休憩


松濤美術館に行く前に、奥渋にある「渋谷 グルメ阿井」で馬肉ヒレステーキを食べました。
店主が一人で調理をしているようで、20分ほど待ってから入ることができました。待っている間にも次々とお客さんが来ていて、人気のあるお店なのが伝わってきます。

店内はカウンター15席ほどで、注文はQRコードから行うスタイルでした。席数は多くありませんが、その分落ち着いた雰囲気で、一人でも入りやすい空間になっています。
馬肉ヒレステーキは臭みがなくあっさりしていて、とても食べやすかったです。見た目以上にボリュームもあり、Sサイズが用意されている理由も納得でした。お肉はやわらかく、最後まで重たさを感じずに食べることができます。
また、店主の方がずっと笑顔で「お待たせしてすみません」と一人一人に声をかけていたのも印象に残っています。忙しそうな中でも丁寧に対応されていて、待ち時間があってもまた来たいと思えるお店でした。
お店情報
渋谷 グルメ阿井
基本情報
【住所】東京都渋谷区松濤2-14-14
【最寄り駅】
・京王井の頭線「神泉駅」から徒歩約5分
・JR・東急電鉄・東京メトロ「渋谷駅」から徒歩約15分
【入館料】
展覧会によって異なります。詳細は公式サイトをご確認ください。
まとめ
奥渋エリアを歩きながら訪れた松濤美術館は、展示だけでなく建物そのものも楽しめる印象的な美術館でした。円形の吹き抜けや螺旋階段など、白井晟一による特徴的な空間デザインも見どころの一つです。
公募展では幅広い年代の作品を見ることができ、図面展では建築への強いこだわりも感じられました。実際に館内を歩いたあとに展示を見ることで、建物の面白さをより深く楽しめたように思います。
その後に歩いた目黒川では、少しずつ咲き始めた桜や春らしい景色も見ることができ、奥渋での食事も含めてゆっくり散策を楽しめる1日になりました。
建築や美術館が好きな方はもちろん、渋谷周辺をゆっくり散歩したい方にもおすすめのコースです。
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