横浜・本牧にある三溪園で開催された「早朝観蓮会」へ行ってきました。
朝の蓮池では、大きな葉の間に咲く蓮の花を眺めながら、夏の庭園ならではの風景を感じることができました。
蓮の体験イベントや三溪記念館の展示、園内散策など、早朝から訪れた三溪園の様子を紹介します。
三溪園へ向かう道と蓮の開花状況

三溪園へ向かう道では、お祭りが開催されているようで、提灯や太鼓が見え、朝からにぎやかな雰囲気が広がっていました。


開園時間の7時を目指していましたが、目覚ましが平日設定のままになっており、到着は7時30分頃になりました。
三溪園まで徒歩3分ほどの場所では、訪れる方の車が多く並び、駐車場には満車の案内が出ていました。
入口付近には、蓮の生育状況についての案内があり、蓮池全体の見頃は8月以降になる見込みと書かれていました。
大きな蓮の花が広がる蓮池

蓮池は、チケットを確認してすぐの場所にあり、蓮を見に来た方が集まっていました。
蓮の花を楽しめる期間は数日ほどといわれているため、これまで訪れるタイミングが合わず、実際に咲いている蓮を見るのは今回が初めてでした。

驚いたのは、池の蓮を上から見下ろして眺めるイメージでしたが、実際には水面が少し見えるほどで、葉や花が背丈より高い位置まで伸びていたことです。


蓮の生育状況について案内がありましたが、咲いている花は一輪でも大きく華やかで、十分に満足できる景色でした。


蓮の花は朝に開き、昼頃になると花びらが閉じ始めるといわれています。
10時過ぎに再び蓮池へ行くと、まだ花が開いているものもありましたが、花びらが散り始めているものも見られました。
早い時間に訪れると、より美しい蓮の姿を楽しめます。

🌿 豆知識 🌿
泥の中から清らかな花を咲かせる姿から、蓮は古くから徳の高い花として尊ばれてきました。
三溪園を作った原三溪も蓮を特に愛し、在世中は大池一面に蓮が植えられていたそうです。
蓮の体験コーナーで自然の魅力を体感

7時30分から9時まで(受付は8時30分まで)、体験型イベント「蓮の体験コーナー」が開催されていました。
会場では、蓮の葉のお面作りやシャボン玉、蓮の糸取り、蓮の葉シャワーなど、さまざまな体験が用意されていました。


まず挑戦したのは蓮の糸取りです。
茎には小さなトゲのような突起があり、「ポキッ」と音がするほどしっかりしていました。
茎をゆっくり引っ張ると細い糸が伸びてきます。触ってみると意外と丈夫で、レンコンを切った時に見える糸をさらに強くしたような感触でした。

蓮の花は、ほのかに香りが漂っていました。花びらが散った後の花托(シャワーヘッドのような部分)や、乾燥した花托も近くで見ることができました。
乾燥した花托に入った蓮の種は、非常に硬い種皮に覆われているため、人や自然によって傷がつかない限り発芽しないそうです。そのため、古代の蓮の種が長い年月を経ても残り、発見されることがあると係の方に教えていただきました。

蓮の葉シャワーでは、大きな葉を傘のように持って水を受けます。水滴が葉の上を転がる様子がよく分かり、蓮の葉が水をはじく様子を間近で見ることができました。
朝とはいえ日差しが強かったため、水の冷たさが心地よく感じられました。
体験コーナーは子どもだけでなく大人も参加しやすく、気軽に蓮の特徴を知ることができました。
睡蓮池で気づいた蓮との違い


蓮池の隣には睡蓮池がありました。
睡蓮を見た瞬間、「これだ」と思いました。これまで蓮だと思って見ていた花は、実は睡蓮だったようです。
観蓮会のQ&Aにも紹介されているように、蓮と睡蓮は見間違えやすい花のようです。
茶店の混雑状況

30分ほど蓮を眺めた後、限定朝食メニューを目当てに茶店へ向かいました。

8時頃には三溪園茶寮が完売し、雁ヶ音茶屋には30人ほどの列ができていました。
8時30分頃に待春軒ものぞいてみましたが、すでに完売となっていました。

茶店の前に置かれた魚の餌が、空腹のせいかバゲットに見えてしまいました。
園内へ入ってすぐ蓮池へ向かったので、朝食を先に済ませてから蓮を見に行くのもよさそうでした。
三溪記念館で涼みながら展示を鑑賞
暑さを避けるため、三溪記念館へ向かいました。
茶店に入れなかった方も多かったのか、茶論望塔亭にも列ができていました。ひとまず食事は後にして、展示をゆっくり見ることにしました
開園120周年記念特集展示「描かれた三溪園」
開園120周年記念特集展示「描かれた三溪園」では、原三溪が描いた蓮の花を見ることができました。
原三溪の日本画は、はっきりとした輪郭線で描くのではなく、淡い色の重なりやにじみによって、蓮の葉や花の存在感を表していました。
やわらかく描かれた蓮の葉を眺めていると、どこか今村紫紅の《龍虎》に描かれた虎の足を思い出しました。表現方法は異なりますが、丸みのある描写に共通する魅力を感じました。
第50回三渓園俳句展


俳句展では、一般応募の入賞作品に画家の挿絵が添えられて展示されていました。

どの作品も情景が思い浮かび、その中でも鴨を詠んだ作品には思わず和みました。

この日の大池では、鴨たちが休んだり、V字の波紋を描きながら泳いだりしていました。


園内には、正岡子規に俳句を学んだ門下の一人、高浜虚子の作品も展示されていました。
先ほどの俳句展に続き、偶然見つけた句碑にも鴨が詠まれていて、思わぬ鴨つながりに思わずくすっとしました。

観梅俳句大会で入賞した作品は、天満宮に飾られているということだったので、向かうことにしました。
入口には、まだ紫陽花が咲いており、季節の名残を感じる風景でした。

展示されていた作品には、梅が咲く早春の風景が描かれており、梅の時期に訪れた三溪園の景色を思い出しました。
初音茶屋で過ごす朝のひととき

セミの音が園内に響き、まるで夏の音楽フェスのような賑やかさでした。
セミを1匹見つけようと周りを見ながら歩いていると、木にとまっている一匹を見つけました。


9時から待春軒が開く予定だったため、近くの初音茶屋で待つことにしました。
屋根の下はとても涼しく、自然と人が集まり、バス停で待っているようなのんびりとした時間を楽しむことができました。
ちょこっと休憩

待春軒で「三溪そば」をいただきました。


「三溪そば」は、原三溪が考案したつゆのないうどんめんです。
あんにはたくさんのたけのこが入っており、ちらし寿司に混ぜる具を思わせる味に、生姜の風味が加わっていました。
麺は小麦の風味を感じる素朴な食感で、あんに酢が入っているため、さっぱりといただくことができました。
三溪園「早朝観蓮会」基本情報
【開催日】
2026年7月25日(土)・26日(日)
2026年8月1日(土)・2日(日)・8日(土)・9日(日)
【時間】
7:00~17:00
※三溪記念館は8:00開館
※各古建築は9:00まで雨戸が閉まっています
【料金】
入園料のみ
※一部イベントは有料
【混雑について】
茶店は多くの方でにぎわっていましたが、蓮池は花が分散して咲いていたため、ゆっくり観察することができました。
10時頃には蓮池周辺の人も少なくなり、さらに落ち着いて花を見ることができました。
※三溪園の基本情報や施設については、前回の記事で紹介しています。
【横浜・本牧】三溪園を散歩|梅と猫、歴史建築が楽しめる日本庭園
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